生き物が生きるところには必ず争いがある。食料や住む場所をめぐっての争いや権力
オ ズ
や富の奪い合いにいたるまで。かつて「OZ」において起こった争いもその一つであろうと誰しもが思っていた。4人の支配者同士の覇を争った結果が今の平和の貴重な礎であると皆がそう思おうとしていた。しかし、今の平和がかりそめのものにしか過ぎないことも誰しもが感じていることであった。現在の支配者である「OZ王」の締めつけは厳しく、それは何かに怯えているかのようにも見えた。100年を経て「OZ」は再び大きな戦乱の渦に呑み込まれようとしていた。
リオン:「あわわわ、何ー!?何なのー!?」
サウスセントハイアー
南の聖天王:「心配することはありませんよ。私に残された能力で空間と時間にバイパ
スをつくりました。あなたがたはそこを通っているのです。すぐニュート
ロン神殿に着きますよ。」
サウスセントハイアー
リオン:「そ、その声は“南の聖天王”!?でもどこに?」
サウスセントハイアー
南の聖天王:「私は大気と同化しています。すでに姿というものは無いのです。」
サウスセントハイアー
ウェストワイズマン
スケア:「‥‥‥“南の聖天王”、本当なのですか?“西の賢者”の言ったことは?」
リオン:「‥‥‥?なんでこんなに態度がちがうんだろ?」
サウスセントハイアー
ティン:「“南の聖天王”ハ慈愛ト恵ミヲ司ル方デアリ、4支配者ノ中デモ最モ敬愛サ
レテ止マナカッタ方デス。」
システム
リオン:「へぇー、そーなんだ‥‥‥!?ティン!心は!?通信は切れてないの!?」
ティン:「イイエ、にゅーとろんトハ切リ離サレテシマイマシタノデスグニモトニ戻リ
マス。現在ハ仮想記憶ニ一時ろーどサレタにゅーとろんしすてむノばっくあっ
ぷヲ活用中ナノデス。」
リオン:「そんなぁ‥‥。」
サウスセントハイアー
南の聖天王:「‥‥‥本当ですよ。スケア。」
スケア:「あのいにしえの戦いにおいて4支配者は全てみな被害者であり、敗者だった
と言うのですか!?」
サウスセントハイアー
南の聖天王:「その通りです。もっとも皆の目には4支配者がお互いに覇を争い、世界
を混乱に落とし込んだとしか見えなかったでしょうが‥‥‥。」
スケア:「‥‥‥OZ王なのですか?全ての原因は!?」
サウスセントハイアー
南の聖天王:「‥‥いいえ、違うのですよ。」
ウェストワイズマン
スケア:「!?しかし、西の賢者は‥‥‥!!」
サウスセントハイアー
南の聖天王:「全てを語るにはまだ時間が必要なようですね。けれどもう目的地に達し
てしまったようですよ。」
リオン:「!?あ、あれはニュートロン神殿!?」
サウスセントハイアー
スケア:「ま、待って下さい!“南の聖天王”!」
サウスセントハイアー
南の聖天王:「OZ王が全ての悪なのではありません。強いていうなら、そう、このOZと
いう世界そのものが間違っているのかもしれません。」
スケア:「そ、それっていったいどういうことなのですか?」
サウスセントハイアー
イースト ウィッチ
南の聖天王:「‥‥‥“東の魔女”を救ってあげて下さい。全ての鍵は彼女にあるので
す。」
スケア:「あ、待って、まだ‥‥‥‥!!」
リオン:「あああああああぁ、落ちるんだか、上がるんだか、わかんないよぉぉ!!」
ティン:「ばいぱすヲ抜ケマス。」
スケア:「ぶわぁ!」
リオン:「あ゛〜、なんでよりによって一番重いティンが一番上なの〜!!」
ティン:「‥‥ゴメンナサイ。」
どさっ
カップ・ド・ソーサー:「どわあぁぁぁ!?な、なにさー!?」
ポットマン
陶瓶人たち:「イーーーーーーッ!?」
その子:「え?あ‥‥‥、ティン?リオン!?スケア!!」
リオン:「その子ー!無事ー!!怪我してない?どこも痛くないー!?」
ティン:「戦力結集完了。現在ノ局面ニオイテどろしーヲ加エタぱーてぃーデノ勝利確
率46ぱーせんと。」
スケア:「‥‥こうなりゃヤケだ!どいつもこいつもぶちたおしてやるぜ!!」
カップ・ド・ソーサー:「おまえらいきなり降って来て、勝手なことばっか言ってんじゃないの
さー!! |