勇気とは何か?「OZ」においてこの問いは幾度となく繰り返されてきた。弱肉強食の「OZ」において勇気よりもこざかしい知恵の方が生命を永らえさせると信じられて来た。しかし勇気は生命をつなぐ。精一杯の勇気が道を切り拓いていくことが本当であるかどうか、それは各々が選択してみなければわからない。勇気も誇りも無いまま生き永らえるか、勇気を持って戦うか。そして人はその行動を指針とするのだ。そうして小さな流れは大きな流れとなる。
ティン:「りおんガ心配デスネ。」
ジュエル・ポーン
スケア:「宝石兵士が相手にならねぇとわかってりゃ全員で突破した方が良かったな。」
その子:「今さら言っても仕方ないよ。いそごっ!」
スケア:「その通りだな。‥‥ここへ来てずいぶんたくましくなりやがったな‥‥。」
−−−−−−−−−−−−−− 一方、リオンは… −−−−−−−−−−−−−−
リオン:「‥‥‥‥くっ!‥‥‥‥」
『OZ王』:『‥‥‥無駄だ。貴様には我を傷つけることすらかなわぬ‥‥‥。』
リオン:「そんなたわごと聞いていられるか!」
『OZ王』:『‥‥やれやれ、これだから直情型の獣族は困ると言うのだ‥‥。』
リオン:「くらえぇー!!」
『OZ王』:『‥‥そうやって渾身の力を込めた一撃も我には無意味だ。その力をその
まま‥‥‥ほれ、返すぞ!』
リオン:「ああぁ!うわあああああぁぁぁぁぁ!!」
『OZ王』:『‥‥‥‥何度やれば気が済むのだ‥‥‥‥?』
リオン:「‥‥こ、こんな馬鹿な‥‥ハァハァ‥‥‥全ての攻撃が‥ハァハァ‥はじき返される
‥‥なんて‥ハァハァ‥‥‥」
『OZ王』:『‥‥王は至高にして何者にも侵されざる者。当然の帰結である。』
リオン:「‥‥ハァハァ、それにこんな階下にOZ王が‥‥?」
イカズチ
『OZ王』:『ふっふっふっふ。永遠に解けぬ謎を抱いて死ぬがよい。“雷よ!この者
に死を!!”』
リオン:「わわっ!あ、あああぁぁぁぁ!!」
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パレス
ティン:「大規模ナ呪場ノ変動ヲ捕ラエマシタ。宮殿内デ強力ナ魔法ヲ使ッテイル魔法
使イガイマス。」
スケア:「魔法使いだぁ?」
その子:「OZ王、かな。」
スケア:「‥‥‥‥OZ王が‥‥魔法使い?」
ティン:「階下デス。」
その子:「きっとそこにリオンもいるよね?」
ティン:「ソノ可能性ハ96ぱーせんと以上デス。」
その子:「無事かなぁ?」
ティン:「ソノ可能性ハ‥‥‥‥低イデスネ‥‥‥。」
スケア:「‥‥OZ王が‥‥魔法を‥‥‥?」
その子:「で、どこかわかるの?ティン。」
パレス
ティン:「ダイタイノ位置ハ推測デキマス。タダコノ宮殿ジタイガトキオリ強力ナ呪力
ヲ放出シテイルノデ、正確ナ分析ガデキマセン。」
その子:「‥‥‥‥そう‥‥」
スケア:「‥‥OZ王はOZ王じゃない‥‥‥、それはわかってるんだ。魔法‥‥?な
ぜ魔女狩りを‥‥‥?なぜ‥‥‥?」
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『OZ王』:『‥‥‥しぶといな‥‥‥‥。』
リオン:「‥‥ハァハァ‥‥そうそう、やられて‥‥ハァハァ‥‥たまるもんですか‥‥‥。」
『OZ王』:『‥‥少しづつ学習効果が出てきたようだな‥‥。だが、貴様に我を倒す
すべが無いことに変わりは無い‥‥‥。』
リオン:「‥‥ハァハァ‥‥あたしの役目は‥‥ハァハァ‥‥陽動だから‥‥ハァハァ‥もう、終っ
た‥‥ハァハァ‥‥‥‥‥」
『OZ王』:『笑わせる。我がここにいて、陽動もくそもあるまいが!』
リオン:「‥‥ハァハァ‥‥あんたはOZ王じゃない‥‥‥‥‥!」
『OZ王』:『!?‥‥何だと‥‥!?』
リオン:「あたしにはわかる‥‥!“封印持ち”のあたしにはね!!」
『OZ王』:『貴様!』
リオン:「この封印になんのプレッシャーもかけられないなんてあんたはOZ王なんか
じゃ無い!!」
『OZ王』:『では我は何だ!!』
リオン:「それよ!あたしの新しい役目はあんたの正体を探ること!!そうすれば仲間
がきっとあんたを倒してくれる!!!」
『OZ王』:『ならば見事果たしてみよ!!!』 |